OSv CLIにコマンドを追加しよう
OSv CLIの使い方 - かーねる・う゛いえむにっきで見たとおり、現状CLIのコマンドは非常に少なく、REST APIを直接呼び出して一部の操作を行わざるを得ない状態です。
そこで、コマンドを足してOSvへコントリビューションしてみるのは如何でしょうか。
例えば、dateコマンドは以下のような非常に簡単なluaスクリプトで出来ています:
local cmd = {} cmd.desc = [[print the system date and time]] cmd.help = [[Usage: date Print OSv reported date.]] cmd.main = function() local content, status = osv_request({"os", "date"}, "GET") osv_resp_assert(status, 200) io.write(content, '\n') end return cmd
osv_request()によってREST APIが呼び出され、結果がcontentに代入されてio.write()でコンソールに出力されています。
コマンドを定義するluaスクリプトはmodules/cli/commands/に コマンド名.lua という名前で配置することになっています。
まだまだapiコマンド以外からアクセス出来ないREST API上の機能がいくつもあるので、ぜひ新しいコマンドを作成してみて下さい。
OSv CLIの使い方
リモートCLIについて - かーねる・う゛いえむにっきでも紹介したCLIの使い方についてです。
リモートCLIに必要なもの
まず、Linuxホスト側でCLIをインストールする必要があります(参照)。
その上で、httpserver(REST APIサーバ)を含むOSvのイメージを実行する必要があります。
Capstan経由で配布されているディスクイメージやosv.ioで配布されているディスクイメージは全てhttpserverを含んだイメージですが、OSvをソースコードからビルドする場合はhttpserverを明示的に指定する必要があります。
つまり、
git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.git cd osv git submodule update --init --recursive make image=ruby-publify
ではなく、
git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.git cd osv git submodule update --init --recursive make image=ruby-publify,httpserver
のようにビルドする必要があります。
CLI on OSvに必要なもの
CLIとアプリケーションとで1つのコンソールを共有するので、アプリケーションと同時にCLIを実行出来るのはアプリケーションが継続的なコンソール出力を行わない・コンソール入力を要求していない場合に限ります(OSvに切り替え可能な仮想コンソールはありません)。
コンソールの使用が競合してもCLIとアプリケーションは正常に動作しますが、出力や入力が入り交じって使えないものになってしまいます。
git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.git cd osv git submodule update --init --recursive make image=tomcat,cli
のようにビルドするとTomcatとCLIが同時に起動されるイメージを作る事が出来ます。
Capstanで配布されているイメージとしてcloudius/osvというCLIのみを含んだものがありますが、このイメージではJavaや他の言語ランタイムを一切含んでいないため、簡単にユーザプログラムを追加・実行するのが難しくあまり役に立ちません(※ネイティブバイナリを試すことは簡単にできます)。
CLIの使い方
help
help でコマンド一覧を表示します。
help <コマンド名>でコマンド毎の使い方を表示します。
exit
OSを停止します。poweroffと同じ動作になります。
Unix風コマンド群
cat, cd, date, df, dmesg, echo, free, ls, mkdir, poweroff, reboot, rm, top, uptimeについては同名のUnixコマンド風の動作を行います(引数などがPOSIX準拠になっているわけではありません)。
api
他のコマンド群はREST APIをラップして通常のUnixコマンドなどのように振る舞うのに対し、apiコマンドはユーザが直接REST APIを操作するためのものです。
使い勝手は他のコマンド群に劣りますが、現状ではapiコマンドを経由してしかアクセス出来ない機能が多数存在するため、このコマンドを使う事がほとんど必須になります。
api でos, jvm, networkなどのAPIクラス名の一覧が表示されます。
api <クラス名> でAPIクラスが持つメソッドが表示されます。この時、HTTPメソッド種別が特に書いていない説明の行はGETメソッドで、[POST]と書かれている行はPOSTメソッドになります。
GET以外のHTTPメソッドを実行するには、api -m
例えばos.rebootを実行する場合は以下のようになります:
# api -m POST os reboot
POSTにパラメータが必要な場合は以下のように「変数名=値」の形式で指定します。
/# api os hostname osv.local /# api -m POST os hostname name=osv1 /# api os hostname osv1
POSTに必要な変数名などの細かい情報はCLIのヘルプには表示されないので、WebブラウザでRESTサーバへ接続してREST APIのドキュメントを読んで下さい。
REST APIのドキュメントは http://
常に最新版がアップロードされているとは限りませんが、REST APIのドキュメントはこちらにミラーされています:OSv API
Capstanの使い方
CapstanはGo言語で実装されたOSvのデプロイツールです。
各種アプリケーションを含んだディスクイメージを1コマンドでダウンロードし、ローカルのKVMやVirtualBoxなどへデプロイすることが出来ます。
以下に使い方を紹介します。
Capstanの対応環境
対応OSはLinux, Mac, Windowsの3つです。
対応しているハイパーバイザIaaSはQEMU(可能ならKVM)、VirtualBox、VMware、Google Compute Engineです。
ハイパーバイザを指定しない場合のデフォルトは、Linux:QEMU(可能ならKVM)、Mac, Windows:VirtualBoxです。
インストール方法
コマンドのヘルプ(capstan help)
helpでコマンドの一覧を、help <コマンド名>でコマンドの詳細と引数の説明を読むことが出来ます。
capstan help capstan help run
リモートイメージの検索(capstan search)
search <アプリ名>でアプリ名を含むリモートイメージの検索を行います。
searchだけで実行すると全てのリモートイメージの一覧を表示します。
capstan search tomcat capstan search
リモートイメージのダウンロード(capstan pull)
pull <リモートイメージ名>でイメージをダウンロードします。
capstan pull cloudius/osv-tomcat
ダウンロード済みリモートイメージの一覧(capstan images)
ダウンロード済みのイメージ一覧を表示します。
ダウンロード済みのイメージはrunコマンドにより再ダウンロードの必要無く実行出来ます。
capstan images
リモートイメージ・停止済みインスタンスの実行(capstan run)
run <リモートイメージ名>でリモートイメージをダウンロード&実行します。既にダウンロードされている場合はダウンロード済みイメージを使用します。
run <インスタンス名>で停止済みインスタンスを実行します。
引数無しのrunではカレントディレクトリのCapstanfileからbuildコマンドで生成されたインスタンスを実行します。
以下にオプション引数の説明をします。
- -i <インスタンス名>でインスタンス名の変更を行います。デフォルト値はリモートイメージ名から生成されます。
- -p <ハイパーバイザ名>でハイパーバイザの指定を行います。有効な値はqemu, vbox, vmw, gceのいずれかになります。Linuxのデフォルト値はqemu、それ以外はvboxです。
- -m <メモリサイズ>でメモリサイズの変更を行います。デフォルト値は1Gです。
- -c
でCPU数の変更を行います。デフォルト値は2です。 - -n <ネットワークタイプ>でネットワーク構成の変更を行います。有効な値はnat, bridge, tapのいずれかになります。デフォルト値はnatです。
- -b <ブリッジ名>でブリッジ先デバイス名の変更を行います。デフォルトネットワークタイプはnatなので使用されませんが、デフォルト値はvirbr0です。
- -f '<ローカルポート番号>:
'でnat環境でのポートフォワード設定を行います。
capstan run cloudius/osv capstan run -m 4G -c 4 -f '8000:8000' -f '8081:8081' cloudius/osv-tomcat
OSvでLuaインタープリタを動かす
OSvは、ハイパーバイザやIaaSプラットフォームへアプリケーションをデプロイすることに特化した軽量OSです(※詳しくはこちら)。
OSvでは簡易CLIを実装するためにLua言語が使用されています。
この記事では、CLI以外の任意のLuaプログラムをOSv上で実行してみます。
OSvのビルド
OSvのgitリポジトリからソースコードをcloneします。
git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.git cd osv git submodule update --init --recursive
OSvに含まれるLuaのビルドスクリプトはliblua.soだけをOSvインスタンスへインストールするようになっており、luaコマンドがインストールされません。
取り敢えずluaコマンドを実行してインタラクティブにLuaプログラムを実行してみたいので、以下のようなパッチを当てます。
diff --git a/modules/lua/Makefile b/modules/lua/Makefile index 64ea417..88ae0e6 100644 --- a/modules/lua/Makefile +++ b/modules/lua/Makefile @@ -33,12 +33,13 @@ MAIN=src/liblua.so # Local executable used for LuaRocks LUA_BIN=$(BDIR)/lua +LUA_BIN_SO=$(BDIR)/lua.so LUA_ROCKS_BIN=$(BDIR)/luarocks # List of Lua modules, each module has its own target LUA_MODULES=LuaSocket LuaJSON Lua_stdlib LuaFileSystem LuaPath LuaSec -module: $(MAIN) $(LUA_MODULES) +module: $(MAIN) $(LUA_MODULES) $(LUA_BIN_SO) $(MAIN): $(SRCS) cd src && $(MAKE) @@ -46,6 +47,10 @@ $(MAIN): $(SRCS) $(LUA_BIN): $(MAIN) | $(BDIR) cp src/lua $(LUA_BIN) +$(LUA_BIN_SO): + cd src && gcc -o lua.so lua.o liblua.a -lm -ldl -shared + cp src/lua.so $(LUA_BIN_SO) + $(LUA_ARCHIVE): | $(DOWNLOAD) cd $(DOWNLOAD) && \ curl --remote-name --remote-time $(LUA_DOWNLOAD) diff --git a/modules/lua/module.py b/modules/lua/module.py index b15ebbc..0d3b6b0 100644 --- a/modules/lua/module.py +++ b/modules/lua/module.py @@ -8,3 +8,5 @@ usr_files.add('${OSV_BASE}/modules/lua/out').to('/usr') \ .exclude('etc/*') \ .exclude('lib/luarocks/**') \ .exclude('share/lua/*/luarocks/**') + +usr_files.add('${OSV_BASE}/modules/lua/out/bin/lua.so').to('/lua.so')
OSvをLua入りでビルドします。
make image=lua
リモートCLIについて
OSvには簡易シェルとしてLua CLIが用意されていて、capstan経由でLua CLIしか入ってないVMイメージが配布されていたりするのですが、実はこのCLIは全てREST API上に実装されています。
つまり、常にhttp://127.0.0.1:8000/へRESTを送ってシステムのAPIを叩いており、そのままこのCLI実装をOSvの外側に持って行けばリモートCLIとして使う事が出来ます。
そもそもそういう意図で実装されていたのですが、最近までOSvの外側で動かすためのテストと配布イメージ作成が行われていませんでした。
最近になってLinux環境にインストール可能な配布イメージを作成出来るようになったので、ビルド方法・インストール方法・使い方をご紹介します。
リモートCLIのビルド方法
ビルド済みイメージを後述のURLから配布しますので、通常この作業は必要ありません。
ディストリビューションでパッケージを作る用途などにお使い下さい。
なお、このビルド方法は今の所Fedora20でのみ動作が確認されています。
git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.git cd osv git submodule update --init --recursive sudo scripts/setup.py cd modules/cli make rpm
以上のコマンドでrpmbuild/RPMS/x86_64/osv-cli-1.0-1.fc20.x86_64.rpmにRPM形式で、rpmbuild/SOURCES/osv-cli-1.0.tar.gzにtar.gz形式で配布イメージが出力されます。
ビルド済みイメージのダウンロード
配布イメージのインストール
RPMの場合
yum install osv-cli-1.0-1.fc20.x86_64.rpm
tar.gzの場合
tar xpf osv-cli-1.0.tar.gz mv osv-cli-1.0/usr/lib64/osv-cli /usr/lib64 echo "(cd /usr/lib64/osv-cli && exec ./cli \$@)" > /usr/bin/cli chmod a+rx /usr/bin/cli
使い方
シェル1(OSvを起動)
$ capstan run -n 'bridge' cloudius/osv-tomcat Created instance: cloudius-osv-tomcat OSv v0.16 eth0: 192.168.122.72
IPアドレスをメモ。
シェル2(リモートCLIを起動)
$ cli -a http://192.168.122.72:8000 /# ls dev/ etc/ init/ java/ java.so libhttpserver.so libtools.so libuutil.so libzfs.so proc/ tmp/ tools/ usr/ zfs.so zpool.so /# cat etc/hosts 127.0.0.1 localhost osv.local /# api os version v0.16 /#
次回予告
今回はRESTサーバに対するセキュリティ設定(鍵認証設定)、CLIの使い方に言及しなかったので、次回はこのあたりを解説していきます。
mruby on EFI Shellのビルド
※この記事では後々mrbgemsを追加していく事などを意図してmrubyをビルドする事に拘っているが、単にmrubyをUEFIで試してみたいだけならば自分でビルドする必要はない。ここのHow to useからリンクされている"download page"をクリックすればダウンロードできる。
前回の記事をベースにmruby on EFI Shellのビルドを行う。
他のmruby on EFI Shellのビルド方法のメモ(1,2)は日付が2年前になっておりディストリやgccのバージョン、EDK2のコードがこのときからかなり変わってはいるが、手順に大きな変更は見られなかった。
まず、Conf/tools_def.txtのGCC44_ALL_CC_FLAGSから-Werrorを取り除く。
DEFINE GCC44_ALL_CC_FLAGS = -g -fshort-wchar -fno-strict-aliasing -Wall -Wno-array-bounds -ffunction-sections -fdata-sections -c -include AutoGen.h -DSTRING_ARRAY_NAME=$(BASE_NAME)Strings
AppPkgにmrubyを追加する。
cd AppPkg/Applications git clone https://github.com/masamitsu-murase/mruby_on_efi_shell.git mruby cd mruby git submodule update --init --recursive cd mruby rake cd .. ruby override/override.rb
AppPkg/AppPkg.dscを開いて[Components]にAppPkg/Applications/mruby/mruby.infを足す。
diff --git a/AppPkg/AppPkg.dsc b/AppPkg/AppPkg.dsc index 424434c..e34ceb6 100644 --- a/AppPkg/AppPkg.dsc +++ b/AppPkg/AppPkg.dsc @@ -112,6 +112,7 @@ AppPkg/Applications/Main/Main.inf # Simple invocation. No other LibC AppPkg/Applications/Enquire/Enquire.inf # AppPkg/Applications/ArithChk/ArithChk.inf # + AppPkg/Applications/mruby/mruby.inf #### A simple fuzzer for OrderedCollectionLib, in particular for #### BaseOrderedCollectionRedBlackTreeLib.
LibCにパッチを当てる。
diff --git a/StdLib/LibC/Main/Main.c b/StdLib/LibC/Main/Main.c index b203d15..f22edcf 100644 --- a/StdLib/LibC/Main/Main.c +++ b/StdLib/LibC/Main/Main.c @@ -31,7 +31,7 @@ #include <MainData.h> #include <unistd.h> -extern int main( int, char**); +extern int EFIAPI main( int, char**);^M extern int __sse2_available;
mrubyをビルド。
build
前回と同様の手順でovmfディレクトリにmruby.efiをコピーしてくる。
cd ~/ovmf cp ~/edk2/Build/AppPkg/DEBUG_GCC49/X64/mruby.efi .
それっぽいサンプルコードを用意する。
sort.rb
[10,2,4,1].sort.each{|i| p i}
fib.rb
def fib(n) return 0 if n == 0 return 1 if n == 1 fib(n-2) + fib(n-1) end p fib(10)
qemu-system-x86_64 -nographic -bios OVMF.fd -hda fat:. UEFI Interactive Shell v2.0 EDK II UEFI v2.40 (EDK II, 0x00010000) Mapping table FS0: Alias(s):HD7a1:;BLK3: PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0)/HD(1,MBR,0xBE1AFDFA,0x3F,0xFBFC1) BLK2: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0) BLK4: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0) BLK0: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x0)/Floppy(0x0) BLK1: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x0)/Floppy(0x1) Press ESC in 1 seconds to skip startup.nsh or any other key to continue. Shell> fs0: FS0:\> dir Directory of: FS0:\ 02/10/2014 12:42 4,210 LICENSE 12/03/2014 06:27 96 fib.rb 02/10/2014 12:30 10,573 README 02/10/2014 12:42 1,048,576 OVMF.fd 12/03/2014 06:28 30 sort.rb 02/10/2014 12:42 130 BUILD_INFO 12/03/2014 06:47 525,440 mruby.efi 12/02/2014 22:06 1,540 NvVars 8 File(s) 1,590,595 bytes 0 Dir(s) FS0:\> mruby fib.rb 55 FS0:\> mruby sort.rb 1 2 4 10
EDK2でUEFI Application開発環境整備とQEMU Virtual FAT
もうちょっと応用的な内容にトライしようと思ったら久々の開発環境整備で手間取ったので、まずどうやって試すのか、について書いてお茶を濁す。
開発環境はFedora 20 + gcc-4.9 from rawhideという変則な環境だが、新しめのパッケージが使われているディストリならこれと状況は大きく変わらない。
なおアーキテクチャはX64とする。32bit環境については取り扱わない。
まずはEDK2のお決まりのビルド作業について。
git clone https://github.com/tianocore/edk2.git cd edk2 make -C edk2/BaseTools . edksetup.sh
Conf/target.txtを開いて以下のように変更する。
ACTIVE_PLATFORM = AppPkg/AppPkg.dsc TOOL_CHAIN_TAG = GCC49 TARGET_ARCH = X64
edksetup.shが用意したbuildコマンドにより、AppPkg.dscで指定された*.infで列挙されているプログラムがビルドされる。
この独特のビルドシステムはLinux標準のやり方と全く違うので覚える必要がある。
build
ビルド終了するとBuildディレクトリにバイナリが出力される。
$ ls Build/AppPkg/DEBUG_GCC49/X64/ AppPkg GetNetByAddr.debug OrderedCollectionTest.efi ArithChk.debug GetNetByAddr.efi RawIp4Rx.debug ArithChk.efi GetNetByName.debug RawIp4Rx.efi DataSink.debug GetNetByName.efi RawIp4Tx.debug DataSink.efi GetServByName.debug RawIp4Tx.efi DataSource.debug GetServByName.efi RecvDgram.debug DataSource.efi GetServByPort.debug RecvDgram.efi Enquire.debug GetServByPort.efi SetHostName.debug Enquire.efi Hello.debug SetHostName.efi GetAddrInfo.debug Hello.efi SetSockOpt.debug GetAddrInfo.efi Main.debug SetSockOpt.efi GetHostByAddr.debug Main.efi ShellPkg GetHostByAddr.efi MdeModulePkg SocketDxe.debug GetHostByDns.debug MdePkg SocketDxe.efi GetHostByDns.efi OobRx.debug StdLib GetHostByName.debug OobRx.efi TOOLS_DEF.X64 GetHostByName.efi OobTx.debug UefiCpuPkg GetNameInfo.debug OobTx.efi WebServer.debug GetNameInfo.efi OrderedCollectionTest.debug WebServer.efi
次に、UEFI Applicationを実行するためQEMUでUEFIを実行出来るようにする。
OVMFのページから「X64 (zip)」を選択してダウンロードする。
unzipコマンドで解凍してOVMF.fdを取り出す。
mkdir ovmf cd ovmf unzip -x ~/OVMF-X64-*.zip $ ls BUILD_INFO LICENSE OVMF.fd README
ここに、先ほどビルドしたUEFI Applicationをコピーしてくる。
cp ~/edk2/Build/AppPkg/DEBUG_GCC49/X64/*.efi .
これで全ての準備が整ったのでQEMUを実行する。
このとき、VGAは無効にしてシリアルコンソールで立ち上げ、ファームウェアにはOVMF(UEFIファームウェア)を指定、ハードディスクイメージにVirtual FATを指定する。Virtual FATのパスには.(カレントディレクトリ)を指定。
qemu-system-x86_64 -nographic -bios OVMF.fd -hda fat:.
ネットワークブートがタイムアウトするのに暫く時間がかかるがじっと待つ。
UEFI Shellが起動したらFS0:を参照するとカレントディレクトリがみえるはず。
UEFI Interactive Shell v2.0 EDK II UEFI v2.40 (EDK II, 0x00010000) Mapping table FS0: Alias(s):HD7a1:;BLK3: PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0)/HD(1,MBR,0xBE1AFDFA,0x3F,0xFBFC1) BLK2: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0) BLK4: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x1)/Ata(0x0) BLK0: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x0)/Floppy(0x0) BLK1: Alias(s): PciRoot(0x0)/Pci(0x1,0x0)/Floppy(0x1) Press ESC in 1 seconds to skip startup.nsh or any other key to continue. Shell> fs0: FS0:\> dir Directory of: FS0:\ 12/03/2014 04:21 186,144 GetServByName.efi 12/03/2014 04:21 311,392 OobTx.efi 12/03/2014 04:21 301,952 RawIp4Tx.efi 12/03/2014 04:21 180,832 OrderedCollectionTest.efi 02/10/2014 12:42 4,210 LICENSE 12/03/2014 04:21 293,792 GetAddrInfo.efi 12/03/2014 04:21 243,968 SetHostName.efi 12/03/2014 04:21 327,648 OobRx.efi 12/03/2014 04:21 226,016 GetServByPort.efi 02/10/2014 12:30 10,573 README 12/03/2014 04:21 144,192 ArithChk.efi 12/03/2014 04:21 450,720 GetNameInfo.efi 12/03/2014 04:21 384,320 DataSource.efi 12/03/2014 04:21 368,128 GetHostByDns.efi 12/03/2014 04:21 345,888 DataSink.efi 02/10/2014 12:42 1,048,576 OVMF.fd 12/03/2014 04:21 399,008 GetNetByAddr.efi 12/03/2014 04:21 270,208 Enquire.efi 12/03/2014 04:21 326,848 RawIp4Rx.efi 12/03/2014 04:21 127,232 SocketDxe.efi 12/03/2014 04:21 362,432 GetNetByName.efi 12/03/2014 04:21 411,552 GetHostByAddr.efi 02/10/2014 12:42 130 BUILD_INFO 12/03/2014 04:21 375,456 GetHostByName.efi 12/03/2014 04:21 450,720 SetSockOpt.efi 12/03/2014 04:21 341,056 RecvDgram.efi 12/03/2014 04:21 18,496 Hello.efi 12/03/2014 04:21 341,952 WebServer.efi 12/03/2014 04:21 142,880 Main.efi 12/02/2014 19:33 1,540 NvVars 30 File(s) 8,397,861 bytes 0 Dir(s)
ビルドしてきたサンプルプログラムを実行してみる。
FS0:\> Hello Hello there fellow Programmer. Welcome to the world of EDK II.
なお、このVirtual FATはQEMU起動時の時点で構築されるので、ビルドしては新しいプログラムを試すという使い方をすべきではない。毎回QEMUを再起動すべきである。